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2009年6月14日 (日)

第26話、”小窓(穴)は疑似光源?”(正反射率・全反射率)

以前に、”拡散光(第8話)”を書いていた時、『我々が眼にしている風景は、ほとんどが"完全拡散光"なんだな。』と思ったのです。

『でないと、見る方向によって 色や明るさが大きく変わってしまうじゃないか。太陽光の"正反射光"とその"影"以外は、意外に落ち着いており、ほとんど変化無く見えるではないか! これで絵画は成り立っているのだな。』と思った訳でした。

そこで、この考えに立って新奇な(合理的な)シミュレーションが出来る可能性を考えてみました。

一つ目は、LED光源シミュレーションです。 現在のLEDヘッドランプシミュレーションがどのような構成で組み立てられているかは置いておくとして、1mm角のLEDチップ素子は面光源(現実には中央が少し盛り上がった"かまぼこ"状の光源)ですので、そこから"見かけの面積"に比例した光が出ている!と仮定して、シミュレーションを組み立てるのが、自然ではないでしょうか?

2つ目は、2回反射光の"窓の大きさ"対処策です。 複数回反射のヘッドランプに関しては度々お話していますので、"耳にたこ"が出来ているかもしれませんが、楕円反射光が放物系反射域に進入する通路には、"小窓(穴)"があります。

その小穴から内部を覗いて見ると、まず目に付くのは「光源(光る部分)」であり、それを取り巻く「ガラス管」です。内部は鏡面仕上げですので、光源が"お化け(ファントム)"のように巨大に映って見えます。

"お化け"のように映って見えるということは、その窓穴に向かって反射光が集まって来ていることを意味します。(そうなる様に 第二焦点が置いてあるのです。)

その他にまだ何か見えませんか?(見えるでしょう?) そうです。『光源を取り囲んでいる幾つかの楕円面(部分反射面ピース複数枚)が見えている。』はずです。貴方が覗いているその穴に向かって、"拡散反射光"が送られて来ているのです。そして、その反射光も、放物系領域(第二反射面領域)の中に入って来ていたのでした。

ちょっと横道にそれますが、強烈な反射光は正反射光(:入射角と同じ方向に飛んで行く光)と呼んでいます。この正反射光以外に拡散反射光があって、それらを合わせた反射率のことを、全反射率と呼んでいます。

[全ての方向に反射された光束量]÷[入射光束量] x 100=全反射率

某氏の測定によりますと、テストピースの正反射率は、75%前後 に対して、全反射率は88% だったとのことですが、88-75=13% が拡散光という計算になります。《約1割強の拡散光が、小窓(穴)から出射されていたのでした。》

このシミュレーションは、どうすれば可能でしょうか? それは、「小窓(穴)を仮の平面光源としてシミュレーションを行い、従来のものに加えればいい。」ということになりますね。

但し、単純に加えたのでは、出力オーバーになります。これまでは、反射率を85%としてシミュレーションしてきたのですが、これからは楕円面での正反射率を75%にし、仮平面光源(穴)の出力を13%とすればよいのでしょうね。

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*1)、シミュレーションと実測とには開きがあります。以上のように改善すれば、最高光度(マックス光度:ヘッドランプ正面方向の一番明るいスポット部の光度)の現状落ち率(2割)が、全光束の落ち率(約1割)に近づいてくる(同程度になる)と思います。

*2)、最後に残る"全光束の落ち率(約1割)"が、「アンダーコートの面の乱れ」+「光が灯具内で曲がるという波動効果」の影響という勘定合せになるようです。

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