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2009年11月18日 (水)

地図とサイクリングロード(オランダ)

『 6月1日。 今日はとても暑い日であった。今朝のスタートはオランダの西、ノルトバイカーハウトのユースホステル。
自転車仲間が数人、しかもご年配の方ばかり。最高齢は60才の一人旅の方であった。
私の子供達より年上のお子さんを持つご夫婦も仲良くサイクリング。
私(45才)の自転車旅行は、この国ではちっとも不自然ではない。
まさに老いも若きも皆サイクリングを楽しんでいる。
真っ平らな地形は自転車に適しているし、本当に道路が良く整備されている。
但し、「サイクリングロードはここ!』と、決めてかかられているのがちょっと面倒である。
 詳しい自転車用の地図が必要で、よそ者にはまことに走りにくい。』

 ベルギーからオランダに入国するとき、日本で言う県単位の自転車用地図を薦められた。しかしそれでは、以降の行く先々で詳細な地図を買い続けて行くことになり(高くつくので)宏は断った。
当然の結果として、道の聞き方には早く慣れた。
 
とにかく自転車道はあちこちで曲折しており、標識をたった一つ見落としただけで、とんでもない方向に進んでしまう。
一昨日だったか、民家の前で道をたずねた時、「ちょっと付いて来なさい」と、その旦那は宏を家の中に連れて入り、棚の奥の方から何か引っ張り出して来られた。

 「これは俺が若い頃、妻と二人で走った時に使った自転車用の地図だ。君にプレゼントしよう」
「えッ、いいんですか?思い出の品でしょう?」
「いいんだ。この地図のグリーンのラインに従って走りなさい」
「有難うございます」
「私達はこれからスイス旅行に出かけるんだ」
 なるほど、旅仕度の最中らしく、荷物が散乱している。

 その旦那はさらに宏を奥の納屋に連れていく。
「これが今私が愛用している自転車だ。あっちが家内のやつだ。その向こうにあるのは息子の自転車だ。 この二人乗りの自転車を見てくれ。これで家内と一緒にオランダの海岸線を走ったんだ」
「これだと奥さんが楽されましたね」
   「そうだ。私も若かった。ハハハ」
再び表に出て、道の説明を受ける。
 「ここをこう走って、ここでこう曲り、そしたらこの橋が渡れる」と詳しい説明を受け、その地図を見ながら走り始めた訳だが、それでもなお且つ、自転車の走るべき道を見失ってしまう。

 地図をプレゼントしてくれた地元の人は、彼が去った後も(自分が教えた通りに宏が走って行くかを)ずーっと見ていたらしく、宏がまごついていると自転車に乗って追いかけて来た。
恐縮する宏! 『なんと親切な人達であろうか』と、感心した。
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