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2011年8月14日 (日)

第76話、浮力差による入替り現象が自然対流現象ですよ。

自然対流によって放熱効果を高めることを考えてみましょう。( 頭の体操のチャンスと考えて、自分で想い描いて下さい。) そこには、空間を前後・左右・上下の3方向に、四角で仕切った升目が並んでいます。その升目の一部に、太い線が引いてあります。

この太い線が、"放熱フィンの有る場所"です。( 空気と較べて金属の熱伝導率は非常に大きいので、熱伝導の速度を 同じオーダーになるように形を描くと、フィンのモデルとしては肉厚が無視できる升平面と表現しても おかしくはないのです。)

このモデルでは、升を空気一塊の空気として扱います。空気は温まると膨張して軽くなりますので、浮力を生じ、わずかに移動します。( 実際には周囲の空気と入れ替わるという動きです。)
その”わずかな移動の直後”、元の升目で空気を切り分けるのです。(同時に升内の温度を平均化してしまいます。)

この操作を順繰りに繰り返すと、わずかづつの空気移動が計算できます。この移動を繋いだものが”流線”です。流体の運動方程式(ナビエ・ストークス方程式)と、それを元にした熱流体シミュレーションは複雑ですが、とどのつまり、升目を微小にして同様の操作を実行しているだけなのです。
気象庁が毎日発表している天気予報も同じです。》

『 日が照ったり曇ったりするじゃあないか。もっと高等なことをしているのでは?』と思われるかもしれませんが、さにあらず。同じなのです。多少の違いといえば、境界条件として、各地の観測データーを毎日しつこくインプットし直している事( その影響度を高速コンピュータで計算している!)
それでも当りはずれが大きいのは、方程式とモデルとが厳密過ぎるから!

日が照ったり曇ったりというのは、太陽からの放射熱が地表に送られる度合いが変化しているのですが、ランプの中に於いても”光源”という 太陽 があるので、同じでしょう?

( ランプの中にも霧が出たり、雨が降ったりするのですよ。)
話が横道にそれましたが、”流線”について話している最中でした。
添付の絵を見て下さい。
これは、LED PKGを幾つか、ヘッドランプの下辺に配置するための、冷却ベッド(ヒートシンク)です。通常の放熱板に較べてフィンの間隔が広い(数倍)でしょう? この中での空気の動きを概念的に描いたのが、次の図です。
即ち、下方の隙間から空気が(自然対流で)流入して上昇し、天井に阻止されるので左右に分かれて流れ出していく。という様子が描いてあります。

次の図は、フィンが伸びた方向から見た流線の図です。LEDの壁に沿うように暖められつつ空気が上昇して行き、天井に当たると、内側に流れが曲がります。
その空気が天井に沿って流れているので、天井に当たる前でも、一部の空気は行儀良く内側に流れを変えています(イメージとして判って頂けることと思います)。フィン(という橋げたみたいなもの)の間隔を半分にしたらどうなるでしょうか?

答えは、中央の長四角の”排熱通路部分”が実質無くなって(非常に小さくなって)しまい、フィン伸び方向への流れ速度が激減するのです。隙間を4分の1位に縮めると、隣のフィンからの熱が伝わって来るようになると、想像が付きます。
更に極端に縮めると、暖められた空気は動くことも出来ず、フィンの間に”熱篭り”することになりますね。これが、現状のフィンを安易にヘッドランプに転用した状態のようには思えませんか?(言い過ぎでしたらゴメンなさい)。

     2007年 7月 22日  大山宏
追伸、今日のお話は、「ハロゲン電球や HID の中でも対流は起こっていて、シミュレーション計算が出来る(やってました)。」というお話を、LED版に展開したものです。
詳細内容をお知りになりたい方(御急ぎの方)は、日本国特許庁 特許第 3200724 号「粘性流体の解析装置」 を参照下さい。

とは言っても特許は煩雑です。このブログに、英語Englishと日本語で(ネーチャーにも載せ得る?)やさしい論文として掲載してありますので、そちらご参考に。

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