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2012年6月27日 (水)

第147話、ダウンバースト現象だってシミュレーション出来る?

 前回のようなヒートシンクの絵を示すと、『天井に穴を開ければ、熱は篭らなくなるではないか?』という意見がすぐ出て来るでしょう? なるほど、そうすると、熱は篭りにくく、冷却効果は増します。そういうモデルを前回示さなかったのには、ある意図があったのです。
放熱フィンの製造のし易さ・ランプ内部に開けた穴が外観上問題にならないようにする・・なども、ありますが、それ以外にも、冷却ベッドの目的があったのです。それは、
寒冷地で付着する雪対策のため なのでした
 HID 電球でも”雪が解けない(解け難い)”という問題がありましたが、LED ヘッドランプの場合は(赤外放射熱がほとんど発生しないため)、その光でレンズに付着した雪を融かすことは不可能なのです。
 そこで、冷却ベッドの排熱通路をレンズ近辺にまで延ばして、出て来た暖かい空気に前面レンズを内側から舐めさせるようにしてみたのです。( 排熱の積極活用であり、京都議定書にも貢献出来るアイディアかな?)
 おふざけは別として、単純な形状をしている電子部品用のフィンに関して、この進歩した時代に、まだ、かような面白い展開があるとは、私も想像していませんでした!
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[参考] の方が長いという変ったお話です。( 興味ある方はどうぞ!)
(1)、密着? 冷却ベッドの上辺はランプ内部の空気も暖めます。これも雪を融かすのには有効です。が、それにも増して、レンズ内面を舐めるように這わす方が効果的でしょう。 穴を開けると外観上は、困りものなのです。
 穴を隠そうと思うと隙間が小さくなりすぎる。隠す部品が必要になって来る。と、大変です。その隠す部品が、ともすると、光の通路さえも邪魔してしまう・・といった具合です。
 LEDの発光箇所とヒートシンクとは出来るだけ近づけたい(出来れば埋め込みたい位)です。 なお、LED素子とヒートシンクとは、密着がベストです。標準仕様はハンダ付けです。
(2)、ランプ内で、ダウンバースト現象? ジェット機がダウンバースト現象にあって、数百メートル急下降して、ヒヤリとする事故で有名ですが、このダウンバースト現象も、ランプの中で起こし得るのではないか?
 その方法は、フィンの埋め込みピッチを広め(20mm程度以上)にしてLEDへの電流供給を止め、上辺が少しだけ冷えると起きるのです。天井方向は塞がっていて、その部分が少し冷えると、その内部に隣接した空気は、天井に張り付いているよりも、左右両脇から「どけどけ」と言われて下方に移動した方が安定になるので、下降を始める。
 一旦下降が始まれば、急激にそれが加速して、大量の空気が、両側のドーナツ状の流れの一部として、大挙下方移動するようになるはずです。これは遊びですが、ピッチを広く取ると、冷却効率が下がるのは、道理です。
 一番良くないのは、金属ヒダの割合が下がり(断面積比率が減少して)、ヒダ内部での熱の移動速度(温度差)が大きくなって来きます。(従来のフィンは、このことに重点を置いてフィン間隔を狭く設定してありましたが)、この発想に於いては、広め(境界層の2~3倍以上≒6mm程度以上)に設定しています。
 しかし、広すぎても冷却効率が下がります。その上限は、境界層の厚さの5倍程度と予想されます。即ち、升目で仕切られた空気の塊が入れ替わる範囲を越えると、かみ合った歯車の歯が隣の歯車を”逆転”させる如くに、なってしまうのです。(これがダウンバースト現象)。
なお、ちょっとモデルを変更すると、竜巻や台風まがいも、ランプ内部で再現できそうです。広い板を準備しておいて、その板をそろりと過熱し、周囲に冷たい空気の層を重ね置くと、突如として竜巻が起きるのです。暇な時に考えて見て下さい。
(3)、サイズを小さくするには、? 前回示した冷却ベッドの絵は、随分と馬鹿でかいフィンでした。どこまで小型化することが出来るかは、実験とか、熱シミュレーションとかを実施して調査する必要があります。めったやたらと、条件ばかり増やしても、結論が散漫になるだけでしょう。 肉厚とか隙間・長さなど、パラメーターをシッカリ押さえた(第14話)上で、”実験計画法(第21話)”に基づくシミュレーションが有効でしょう。
それらを実施する事前の頭の作業として、四角い升目での試行錯誤で絵を描いてみる作業は、有効的と、(我田引水的ですが)思う次第です。
以上    2007年 7月 21日  大山宏

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