« 断面図でごまかされた「プレートテクトニクス」の嘘 Lied cheated in the section "plate tectonics" | トップページ | 地震/火山の真因 Root of earthquake / volcano 地学の教科書は書き換えられるべき! Earth science textbooks should be rewritten! »

2015年9月19日 (土)

天天体Mの出現で、火山噴火の説明(地学の教科書)が引っ繰り返る)

氷惑星の謎(高橋実著)第Ⅲ部「3章 天体乱舞」--より転載させて頂いています。
難解な箇所ですので、お急ぎの方は、明日(2015/9/20)の当ブログ記事の方を先にお読み頂いた後に、この項をお読みいただく方が分かり易いかと思います。

1 熔融層の仮説

《 広さ数千Kmにわたる溶融層 》
 広い”前頭部”に数百万気圧の高圧が100秒間以上もかかり、深さ(厚さ)100Kmにも及んで岩石層を熔かしてしまったので、一切が数千Kmにも及ぶような、広い広い溶融層”ができた---。
というのが、私の新しく到達した仮説なのである。計算を進める前に、読者にも分かりやすいことから概略を述べてみよう。
 「それは、何処で、できたのだ?」
出来た場所は、ほとんど地球の全域といってよさそうである。ただし、約0回にわたる直接衝突によってであるが。つまり、(イマの)海にも山にも---という意味である。
 しかし、イマの陸地部分---ムカシのデコボコ部分---にできたものは、形が違う(註=褶曲構造の中に溜まったような形)と見て別項に述べることとし、ここで”熔融層”と呼ぶのは、広大な海洋盆の地域にできたものと考えて頂く。
そこは平坦で広大な地形である。場所は太平洋が最も多く、次いで大西洋それからインド洋にも、出来ていたであろう。
 「それはいつ頃に出来たのだ?」
できた時期は主として20億年前ごろから、数億年前ごろまで--と考える。
 「なぜ、数億年前ごろにはできなくなったのだ?」
答えは「海」ができてしまったから--と言うべきであろう。
地球の表面が「海」で、平坦というよりはツルツルになってしまった。摩擦力も何も働かなくなった。だから、直接衝突は依然としてあるにはあるがもうこのような熔融層は出来なくなった。
 つまり、熔融層ができたのは、地球の地肌が露出していた頃の話なのである。

「イマは、その溶融層はどうなっているのか?」
冷えて岩石層になっている--。
  まあ、以上が熔融層の概略概念である。

《 熔融計算 》
「熔融層なんてものが、本当にあったのかしたネ--?」と誰しも考えるであろう。
私のエネルギー検算を次に述べておく。検算に使った数値をご覧になれば、私の考えている溶融層の実体が分かると思うので、その意味で数値を示しておくに過ぎない。読者はおっくうがらずに気楽に見ておいて頂きたい。

計算そのものは「エルグ」だとか「カロリー」だとかで結果が出してあるが、これは両方ともエネルギーの単位であるとだけ了解されて、要は勘定合わせ(数値で言えばケタ合わせ、すなわちオーダーが合っているかどうかの検算をしているのだとして読んで頂きたい。
●熔融層の大きさ 一辺3000Kmの正方形またはそれと同じ広さ---と仮定(註=第7図の前頭部の広さ)
●溶融層の厚さ 100Km。(註=この厚さは、現在の火山の地下にあるマグマすなわち岩しょう の存在する深さ、あとで関係が出てくる。
●溶融層の体積 「?」(次の説明を参照)
 以上が考えている溶融層の大きさである。
これだけの体積が全部溶融している--と考えるのです。そのエネルギーは大雑把に考えれば、天体Mの堅い氷殻が(壊れながらも、高い水圧に押されて)地球の表面をこすった 時の、摩擦熱のようなもの であると考えればよいわけなのである。
 そうには違いないのであるが、ここに述べた熔融層の体積というものは大変なものである。私は、わざとその体積を「?」としておいたのであるが、これは読者にちょっとだけ御自分で検算して頂くためである。
 私がポンポンと数字を並べるだけでは、面白くない。いわば座興であるが、読者には見当がおつきになりましたか?
 3000Km四方---というのは、すぐに見当がつくでありましょう、オーストラリア大陸より広く、アメリカ合衆国よりも広い。大体アメリカとメキシコを合わせたくらいの面積である。その融けている(と仮に推定した所の)深さ100Kmというのが、大変に大きい数値である。
 100Kmもの下まで、一挙に100秒ほどの間に融けてしまったのであろうか?---と黒強調にした部分のように考えてゆかれると、大変な数値であることが分かる。

 この100Kmを前述の表面積にかけると、体積になるが、表面積はイマの海の面積の約40分の1である。深さは海(4Kmの深さとして)の25倍である。結局この溶融層の体積は約90京立方メートル(m)で、イマの海の体積140京m^364%にも当たる。
で、まあとにかく体積の疑問符は、それでよいのですが、これを人間的(?)な規模で考えると、いかにも大変なことに見える。
 しかしながら、
『いかに(天体Mとの衝突のときに)地球は壊れないとは言うものの、何事かが起っているに違いない--』という天体規模の考え方に当てはめてゆくと、その何事かが起きたのがこの溶融層なのである--、そして、それを起こしたのが、あの(禁断の)第二力学で計算した大圧力なのである---そういうふうに考えてゆくと、何とか納得がゆくであろう。

では、次にエネルギーの勘定合わせをしてみよう。
溶融層の熱量 温度は摂氏3000度と仮定して、花崗岩の比熱約0.2カロリー(グラム当り、温度1度当り)を使い、岩石の比重を2.5(それで重量が出る)として計算すると、1.35x10^27カロリーとなる。これが何エルグになるかは後述するので、数値だけを比較されたい。
大圧力が岩石の分子を縮まらせた仕事量の計算 花崗岩の線膨張係数0.00083%(温度1度当り)を一つの目安にして、大圧力がかかたとき岩石の体積を2.5%圧縮したと考えてみる。2.5%というのは温度変化3000度ぶんの変化である。
 また、その縮まり方は(左右には縮まらないので)層の厚さの方向に現われる。結局、100Kmの厚さの岩石層が2.5Km縮んだ として、その間、大圧力がかかり続けていたとする。
100万気圧(それで最初に計算してみる)で、3000Km四方の面積に対し、2.5Km縮まらせる仕事量は2.25x1034エルグである(註=圧力x面積x圧縮距離=エネルギー)
比較検算 さて、1.35x10^27カロリー(既出)は 5.65x10~34 エルグである。これは前出 2.25x10^34 エルグの2倍半である。
逆算圧力は 従って、この熱量に相当する仕事をするには、大圧力は約250万気圧であればよい---ということになる。
 これで大体のケタは合っていた---と言うことが判る。つまり前頭部にかかる圧力を、いろいろと検討して来ていたわけであるが、それには既述したような数百万気圧という圧力が出ていたわけである。
その平均圧力と面積との関係---ならびに溶融層の温度などとの関係---の一例が、チェックできたわけである。
 次は、
深さ100Kmという程度の熔融層がいかに早く或いは遅く冷えるものかを、次の項の冷却計算でチェックする段取りになるが、その前に、次の付記を参照されたい。

付記  ”分子が縮む”という考え方で検算した前述の結果を、もう一つ別のエネルギー計算で検算しておく。それは原子を形成している外殻電子の状態が変化を受けている---分子としては、イオンの状態になっている---という考え方による検算である。
 前述の熔融層(厚さ100Km)中にはSiO2(硅酸)換算で2.25x10^45 個の分子がある。また、前述のエネルギーを「電子ボルト」であらわすと3.5x10^46 電子ボルトになるので、これを前述の分子数の数で割ると、一分子当り約16電子ボルトのエネルギーが与えられたことになる。
 これを原子(SiやO)一個当りにすると数電子ボルトになるので、これは多くの原子の外殻電子の電離電圧(イオン化ポテンシャル)に匹敵する数値である。きわめて粗い検算であるが、溶融層のエネルギーを検算する別法として記述しておく。

《 冷却計算 》 (イマの火山のマグマは数億年前の溶融層のなごり
 熔融層の熱がどれくらいの年月で冷えるものであるのかを計算しておこう。結果から先に言うと、摂氏1000度温度が下がるのに約1億年かかる。摂氏3000度くらいにまで上がった熔融層は、だから億年くらいで、あらかた冷える。
 しかし、深い所(100Km程度)には、まだ摂氏1500度くらいの溶融部分が残っているようである。地球の奥深くでは、半径2200Km以内の中心核は2000度以上で融けている(前章、地球の構造と圧力を説明した項参照)。
 これだけ奥深くの熱は、温度を摂氏1000度下げるのに数十億年がかりで流出する。いま、この項の話題の「熔融層」は地表面から100Km下方にあり(そこまで融けていたと仮定して)、それは地球全体の大きさから見れば極めて浅い表面にあると言える。
 それでも1億年単位で冷えてゆく。次に示すメモは初期温度摂氏4000度の熔融層(厚さ100Km)が冷却してゆく概略の年数を示す。
表面から25Kmの所の温度が摂氏3000度になるまでの年数=約3000万年
表面から50Kmの所の温度が摂氏2000度になるまでの年数=約1億2000万年(最初から通算、以下同じ)
表面から75Kmの所が摂氏1500度になるまでの年数=約2億2000万年
 表面から75Kmの付近で岩石がまだ溶融状態である---そういう状態が現在でも残っている---のならば、それはオーダーとしての話であり、正確な数値としての話ではないのであるが、まず1億~2億年前 か、あるいは2億~3億年前 にできた溶融層のなごりと見てよさそうである。
---そういう感じがこの冷却計算からは出てきた(註=陸上部分の熔岩については、後に追加記述)。
 だが、この検算に使った100Kmという深さ(熔融層の厚さ)は、ただ単に冷え方の速度を計算するのに使っただけである。
『はたして100Kmだけしか融けていなかったのか? もっと深くまで融けていたのではないか?』という逆の疑問(註=いままでは、『100Kmも深くまで熔けるものであろうか?』という方向からの質疑であった)を検算しておこう。
  次項にそれを述べる。

《 エネルギー効果の到達深度の計算 》
 エネルギー効果とは、地球の表皮(地殻などの表層)に対し、何かの形でその岩石層のイワを---あるいはミクロに言えばイワを構成している分子や原子などを---大きく、あるいは激しく、揺り動かし、移動させるような効果を指していると了解して頂く。
 つまりは、「仕事」の効果なのである。
(註=固体の分子の位置を流動化させれば、溶融状態になる。)
さて、エネルギー効果となれば、これに対しては、まだもう一つ残された検算の道がある。そしてそれは、割合に読者にも分かり易い検算方法なのである。
 それは---、"秒速30Km/sec で動いていた氷やその他の物質が地球に来て止まった。運動のエネルギーが、そこには在ったはずだ。それを地球は(直接衝突で)吸収しているはずだ---。"という考え方である。
 読者がおなじみの(天体Mからの)物質の移動量は、1回の衝突ごとに3.5京トン である。これが秒速30Km/sec で動いていたのが止まった---となると、そのエネルギー量は16x10^34 エルグなのである。
読者にはまずこれが記述の溶融層の熱量の約2倍~3倍に当る---と見て頂く。この検算から、何を導き出すべきであろうか? 天体Mが直接衝突の時に地球に与えたと見るべきエネルギー量は、既述の厚さ100Kmのモデル溶融層でも、なお吸収し切れない(2~3倍も多い)ということである。
  この結論は次項の述べる。

《 超太古の溶融層は、厚さ数百Kmに及んでいた 》
 私の考えでは、後で述べる大褶曲山脈大海溝を”氷のブルドーザー”の部分でつくって行った(そういう仕事も同時に為した)には違いないが、それよりも、もっと大きいのは、エネルギー効果の到達深度が100Km程度ではなく、もっと深かった---2百~3百Kmに達していた---と思うのである。
 私のカンでは、そのような破砕効果の及んだ所が現在の地球の表面から数十Kmないし数百Kmの深さの範囲に及んでいたものと思われる。このような深い溶融層は、出来てから十数億年経っても、なお深部に1000度前後の高温を残すと見られる。
 それは今でも、冷却と収縮を続けているであろう。
私はこれが、今でも大海洋の海底=大海嶺の地底=にも大陸塊の地底=大ヒマラヤ山塊等=にも分布している「シーズミック・ベルト」(地震帯)の原因になっているのではないか? と思うのであるが、いかがなものか?

宏コメント・・・ 難解な思考実験ではありましたが、これが単なる夢想ではなくて、30年後に、その証拠”地震波トモグラフィーデータ”という地球内部の観測結果が出て来るのですから、面白い。
高橋実氏がご存命なら、当然ノーベル賞の候補になられたことでしょう。・・・大山宏

|

« 断面図でごまかされた「プレートテクトニクス」の嘘 Lied cheated in the section "plate tectonics" | トップページ | 地震/火山の真因 Root of earthquake / volcano 地学の教科書は書き換えられるべき! Earth science textbooks should be rewritten! »

kⅢ・・氷惑星の謎 第Ⅲ部」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 天天体Mの出現で、火山噴火の説明(地学の教科書)が引っ繰り返る):

« 断面図でごまかされた「プレートテクトニクス」の嘘 Lied cheated in the section "plate tectonics" | トップページ | 地震/火山の真因 Root of earthquake / volcano 地学の教科書は書き換えられるべき! Earth science textbooks should be rewritten! »