« 音声意図学の第一歩〔頭文字編〕 | トップページ | スペイン語のヘボン式分析→日・英・独・仏・中国5ヶ国との比較 »

2015年10月31日 (土)

接頭音、アクセント、複合音、抑揚、音声意図学の「いろは」の’い’の字

概要 ヘボン式が言語学や音声意図学において、いかに重要なのか、アクセントは二次的なものであって子音+母音〕という一つの単音で、音声意図学の大半が語れることを示唆する第1話です。日本語が世界に通じる可能性を平易な話ことばで、やさしく説明しています。

 昨日は、ことば接頭音に関して、母音(5文字音)と子音(21文字音)の意味と意図とについてお話しました。今日は少し先走りまして複合音の話をしましょう。
まずは、子音に母音がくっ付いている音ですが、これは従来、単音として扱われて来ました。たとえば、かきくけこ 5つの音ですが、ローマ字(ヘボン式)で書けば、Ka, Ki, Ku, Ke, Ko ですね。
「か:Ka」で始まる言葉も、「き:Kiで始まる言葉も、「こ:Ko」で始まる言葉も、全部一緒で頭に思い浮かべてもらいましたが、実は、母音の違いも、ハッキリと意味の違いや音声の意図に影響を与えていたのでした。

 すなわち、同じ子音Kで始まっても、「あ:a」が後にくっ付いていれば、明るいことばになり、同じ子音Kで始まっても、「え:e」がくっ付いていれば、えげつないことばの意味合いが強くなるのです。
 カカシといえば、明るいでしょ。しかし、ケンカといえば、聞こえが悪いでしょ。ですから、接頭語()のイメージは、50音全てに定義できるのです。
50
音=5 x 10 =〔あいうえお:5文字〕xAKSTNHMYR(L)W10文字〕。
 それだけか?と言えば、もっと多いのです。
濁音(だくおん)すると、強調の意味とか、一格上のものを指すとか、暗いイメージ、強烈なイメージが出て来る、・・・、と分かっています。アルファベットで言えばG子音やZ子音などがそれに当ります。
ヘボン式日本語では、がぎぐげご、ざじずぜぞ、だぢづでど、ばびぶべぼ、これに撥音
化文字ぱぴぷぺぽ が、意味や意図、ことばイメージを変えていきます。これだけですでに、+5x5=25の音の違いが出て来ます。
更には、ドイツ人のヘボンさんは、「やゆよ:Y」子音が〔KSTNHMPRGZDB〕にくっ付いて来ることを、日本語の中に発見したのでした。この数(3x12=36)が加わりますから、初っ端の音を1音発しただけで、一瞬の内に(50+25+36=111)の意味(相手の意図)が相手に伝わるのでした
 わずか1音、たったの1音発しただけで、100種以上の意図(意味)を相手が聞き取れる日本語って素晴らしいじゃあないですか。
 日本語だけではありません。世界中で話される言葉(ほとんどすべての言葉)が、基本的にこの音声意味を持っているのです。日本語はそれを理論的に体系的に意識的に保持し続けているだけなのです。ですから、日本語はゆっくりと数回話せば、相手にその意図が伝わるのです。
 便利でしょ。外人が『日本語を書いたり読んだりするのは極度に難しいけれど、会話はそんなに難しくない。優しい。』という発言を度々耳にします。 日本語がこのような理論的で系統だった言語だったから、言語学者のステファンカイザー氏からあのような正直な発言が繰り返し吐露されたのでした。
 では、複合語(複合音)はどういう機能を持っているのか?
接頭語で範囲や方向性を概略しぼったけれど、まだ充分ではありません。そこで、直ぐ次に続く音(第二音、第三音、・・・)で、”より意味(意図)の明確化を図る”という機能を持っているのです
 複合音となって初めてアクセントが何処にあるか、という議論になります。
日本語は、アクセントが不明確で、単調なことばという意見がありますが、日本語でももちろん,抑揚を付け、アクセントを付けて話せば、より気持ちや意図が相手に伝わりやすいことは明白です。
 しかし、それが出来なくても、平坦な棒読みみたいなことばであっても(舌足らずの話し言葉であったとしても)日本人の聞き手は相手を許容して、理解してあげることが出来るのです。日本語は包容力豊かなとばなのです。
日本語では音節で区切ったとき、最初のことば〔接頭音:先頭音〕が最重要なのです。アクセントはあくまで補助的なものなのだという意味は、お分かり頂けたでしょうか?
 日本語の
ことばが、基本的には単音の集合であることをご理解頂けたとして、複合音の中で2番目に重要な音(2)に関して,お話しをはじめましょう。
一番簡単な複合音は、同じ音声を重ねたことばです。
例で話すのが手っ取り早いでしょう。
 パパ、ママ、ばば、はは、ちち、じじ、とと、、、と赤子がしゃべれば、大喜びして呼ばれた人は駆け寄ります。同じ音声が繰り替えされて、呼びかけことばになっているでしょ。
それが複合音の一番シンプルなことばなのです。
 同じ音の間に、「-ん‐(‐n‐)」をいれたりするのが第二段目ですね。「まんま、まんま」と赤子がしゃべれば、おっぱいの要求であることは誰の耳にもはっきりしています。まんまは、「ママ」の間に「ん」が入っただけなのです。
 次の複合音は、後に「長音記号()」を追加する形ですね。「ママー」と語尾を伸ばすのです。「パパー」ともやります。ちょっと大きくなると、長音記号()の代りに、〔~〕を用いて、「パパ~」と呼びかけます。
 その次の複合音は、同じ発声音の間に、小さい「っ」をはさむのです。ちちの間に小さな「っ」をはさむと、「チッチ」と鳥の鳴き声のような音声になります。
語尾にも小さな「っ」を付け加えると、「チッチッチ」というまさに鳥の鳴き声になりました。
ヘボン式では、子音を2つ重ねて、「Kakka(かっか:閣下)」とします。
 次に単純な複合音は?、というと、同じ子音行内の母音を付属することでしょう。
これも例を示すのが手っ取り早い! 縦(たて):た行が2つ続いたことばです。
 「たて」であって、「てた」ということばは生まれて来ません。∵なぜなら∵、上()から下()に連なっている状態を示しているから。∵
紙や地面に、下から上に向かって縦線を引くことはまず無いからです。発音も「て」であって、「た」ではありません。 「た」と発音されると、日本人は「館?」「建て?」「楯?」かと悩むのです。
 同じ母音系列のことばを重ねて方向を示すこともあります。
横(よこ):【YoKo】という具合に、同じ母音【o】の付いた音を並べるのです。この横では、アクセントが前に付くと相手に呼びかける意味が強くなり、アクセントが後の【こ:Ko】に付けば、『こっちの方向だよ。』という意味になります。
「横車を押す」という言葉がありますが、この場合には、「よ車を押す」です。『違う方向へ、押しているよ。そっちに押しても車はその方向には進まないよ』という意味で使います。
 神(かみ)は、「み」であって、「か」ではありません。 「か」と発音されると、「紙」か「髪」を日本人は思い浮かべるのです。
たとえ、「み」との発声あっても、「上」「加味」なんかも想い浮かべるのが日本人なのです。
 きっちり使い分けているのです、日本人は。
常識で分かることですから、外人にもすぐ理解出来るのです。
今日はここまでにしておきましょう。
 20151030日 HiroOyama(広 大山)
 20181003日 文章校正 HiroOyama

 宿題を出しておきましょうね。

左(ひだり),右(みぎ)に、アクセントを付けて読んで下さい。どこにアクセントを付けるでしょうか?
 これを間違えるようでは,小学校に逆戻りですよ。

|

« 音声意図学の第一歩〔頭文字編〕 | トップページ | スペイン語のヘボン式分析→日・英・独・仏・中国5ヶ国との比較 »

o 「ひらがな・カタカナ」と「ABC」/アラビア文字」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 接頭音、アクセント、複合音、抑揚、音声意図学の「いろは」の’い’の字:

« 音声意図学の第一歩〔頭文字編〕 | トップページ | スペイン語のヘボン式分析→日・英・独・仏・中国5ヶ国との比較 »