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2016年1月24日 (日)

S17 ノア異変:天体Mが浴びせた水のほとんどは接線方向に飛び去る。Noah Anomaly: Most of the water showered by Celestial Body M flies away in a tangential direction. The scorching ice planet Dawn Darkness Cataclysm. 灼熱の氷惑星 第四章 暁闇の大異変.

《 ノアの大異変はこのようにして起こった 》
  そこでわれは、:
 天の諸門を開き水をそそぎ降らせた。
      (『コーラン』 五章・11)
 ・・・、ある者には砂石の暴風を送り、
 またある者には巨大な轟音でこれを襲い、
 またある者は大地にこれを沈め、
 またある者をおぼれさせた。
     (『コーラン』 二九章・40

1 天体M先行型・午前6時の異変

 最初の直撃が始まったのはノア時刻マイナス100秒、場所はノア東経16度10分である・・・というのが前章末尾の第Ⅲ-1表から得られる最初の示唆である。

 これはちょっとした面白いデータであった。
ノア東経は前に述べたように夜が明けてからの位置である。
そして、16度10分というのは、時差約1時間だから日没後1時間、つまり午前7時というわけであった。

《 スプラッシの影響 》

 私は最初の思考実験のあと、興味につられて、最後の直撃が終った時刻を調べた。
ここは前章の説明でわかるとおり、第二段階の終るところ なのである。
・・・というのは、ここを境として、それから後の噴出水は、
地球をかすめて飛び去ってしまう からである。

 読者は上の文章の中で、強調文字 にしたところをよく記憶しておいて頂きたい。私はすぐこのあとで、自分自身でも呆然自失するほどの事象にぶつかるのだが、それ以前の時点での考え方の原理を、強調文字 にしたところは、よく表現している。

 読者はこの表現を間違っていると思われるであろうか?
この表現のままでは、おそらく読者にも何の異議もないであろう。だが、これを次のように言い表してみると、どうであろう?

「この直撃の範囲だけが、途方もない災害を瞬間的に受けたのであって、その他のところは二次的な災害、例えば スプラッシュの影響 を受けたのだ」

この表現になると、慎重な読者は首をヒネられるであろう。スプラッシュというものの挙動も、実はまだ分からない段階では、スプラッシュの影響といっても、果してどのようなものか”よく分からない”というのが、この段階での正直な予想だろう。

 だが、私はスプラッシュの力学の基本を次のように把握していたので、むしろ地上の人類に対するスプラッシュの影響を軽くみていた。

その原理というのは・・・

『 水が完全に摩擦係数ゼロの、完全な非弾性体である限り、スプラッシュは、それが当たった曲面の接線を含む平面の方向に飛ぶ。』ということである。

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 曲面である地球の表面にぶつかった巨大な噴流も、結局はこの原理に従うのだが、そうだとすると地球の表面は曲面になっているから、ものの100キロメートルも先にゆくと、物凄い高速度で真っ直ぐに飛ぶスプラッシュとの間には、千メートルの高さが開く。

300キロメートル先では8,750メートルもの高さが開き、エベレストの上を飛び越えるようなことになる。こういう点を考えると、スプラッシュの影響というものは、地上の人間に対して少し別の違った考え方をしなければならなくなる。


私は別に軽視したというのではないが、水ではないもの---例えば超音速で圧縮された高温・光圧の空気が襲ってくるとか---を考えていた。

とにかく、何かが起るには違いないが、それは水の直撃現象とは違ったものと見ていた。

そういう考え方のもとに、巨大な水量の直撃が最後に終わった時刻と位置をみた。それは第Ⅲ-1表によると、ノア西経30度15分で、時刻はプラス100秒となっている・・・。
 まさに”ナムアミダブツ”である。
私はこの直撃範囲に住んでいた人々こそが、一瞬の間に全滅した
太古の文明人の一団なのだ、とかねてから考えていた。

 この人達はおそらく何を叫ぶ暇もなく、全滅していたであろう。

《 直撃の範囲 》

範囲は広いものであった。ノアの心央点を"0度"とした測り方で、ノア東経16度10分から、ノア西経30度15分まで、実に46度25分に亘って直撃を受けている・・・と思われた。赤道でならこの角度に相当する距離は、約5000Km になる。

直撃範囲の幅はどれくらいであろうか?

 私はこれを第Ⅲ-8図クロコダイル型の天の窓の幅と同じと見て、2,000Km と考えた。

直撃の最後の位置はプラス100秒なのであるから、直撃の開始と終了との間は200秒である。この200秒の間に、何十京トンもの水が、5,000Kmと2,000Kmの長方形の面積に直撃した。仮にこの水を、この面積に積み上げるとしたら、何万メートルもの高さになるだろう。

事実、瞬間的にはそれ位になったのに違いない。
すぐにスプラッシュとなって飛び去るにしても---である。

 私は世界地図の上で、この直撃範囲を探る作業に取り掛かった。地図の縮尺に合わせて、5,000Kmと2,000Kmにあたる長方形の白紙を切る。
この長方形の紙を、どこに置けばよいのか?

《 大異変の痕跡はどこに? 》

 私の考え方は次のようであった。
古記録ではほぼ疑いもなく、エジプトやあるいはシナイ半島のあたりが、この大災害に関連のある地域のようであった。しかし、
もっと別の判断の基準も、私は、この時に用意していた。

 それはかなり以前から、私の心の中に一つの疑問となっていたところの、地球上の現在における 異常な人口分布の偏在 であった。
世界中で、非常に広い三つの地域が、極度に高い人口密度を示しているのである。

 それは、中国とインドと、そしてヨーロッパとである。

 狭い地域で人口密度の高いのは日本やジャワ島があるが、広い地域では前記三つが極めて高いのである。
この現象に対しては勿論色々な考え方があるが、私の考え方はこれに生態系仮説のような考え方を適用してみることであった。

つまり、簡単にいうと、これらの地域は生態系の発達過程において、中断がなかったから、このような状態になったのである ---生態系の中断があったところは、まだ人口が疎らなのである---という考え方である。

2 驚異のサハラ砂漠 に続く!

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