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2016年1月12日 (火)

S5  どうしてこのような天体ができた?  

第二章 謎の大天体の構造

3 どうしてこのような天体ができたのか?

《ムカシ太陽とイマ太陽》

”ムカシ太陽とイマ太陽との間に、太陽輻射が極度に弱くなった時期つまり太陽の大寒冷期があった”と考える。

ムカシ太陽はイマの太陽と大体等しい程度の質量系を持ち、イマの太陽が経験している核反応サイクルで壮年期を過ごした後、そのライフサイクルの終りにおいて、一般恒星理論で予測されているのと同じような、超新星的な核反応を起こす最終段階に入った。

鉄を中心に、鉄より重い元素がほとんどすべて出来た。一方、この段階での急速な反応速度は、非常に強い太陽の輻射強度を生むことになって、その輻射圧でもって---イマの大洋輻射よりは遥かに強い力で---ムカシ太陽の反応系内にある諸元素を拡散させていった。

《重い元素と軽い元素の分布》

拡散と同時に、しかし、収縮のメカニズムも働きつつあった。拡散が優勢な間、重い元素よりも軽い元素の方が少しづつ遠くに飛ばされ、最も軽い水素原子は最も遠くまで飛ばされて行った。これらの拡散を行わせた実際の力は、光の粒子が物質原子の電子にあたった時に生ずる光圧---実質は運動量の変化---であった。

電子の運動量の変化はクーロンの力(陰陽の電荷間に働く力)によって原子核に伝えられ、質量の実質上の所有者である原子核の運動を促す。

光の粒子はこのように、普通ならば原子をどんどん遠くへ飛ばす。太陽が中心部で輝いている限り、その太陽の万有引力による重力よりも、太陽から出る光の粒子の圧力の方が遥かに強い。

それで、たいていの場合に、太陽系の外側に拡散している原子は、拡散する一方であって収縮はなし得ないようにみえる。中心部の輻射が消えれば収縮できる。ところが、太陽の輻射のエネルギー・レベルが極度に高いと、かえって急速に収縮が始まると推定されるメカニズムもある。

このことを、”収縮メカニズムが併行的に存在した”と表現したのであるが、実際には例えばムカシ太陽での超新星現象の時や、あるいはその前後において、このメカニズムは強く働いたと考えられる。

《超新星の核反応》

高温度の輻射になればなるほど、多量に混じてくるエネルギー・レベルの高い光量子は、物質原子の周囲の電子をハジキ飛ばして原子核から切り離してしまう。電子は独りで遥かに遠くへ飛ばされ、原子核は質量だけになって太陽の重力に引かれて落ち込んでゆくのである。

この現象は水素原子(H)に対して、テキメンに利く。水素原子は一つだけしか電子を持っていないので、そのたった一つの電子を飛ばされると、あとは半径の極めて小さな、質量だけの塊まりのような原子核だけになる。

この水素の原子核はプロトンという粒子であるが、これには光の粒子のあたる断面積が極度に小さいから光圧は働かなくなり、質量だけが万有引力でひかれて、落ち込む一方になる。

ムカシ太陽の最後の超新星的な爆発的核反応の時には、中心部反応領域の温度は摂氏3億度以上と考えられるから、このような温度で輻射される光の粒子のエネルギー・レベルは高く、大半が水素原子から電子をハジキ飛ばしてしまうことの出来るようなものであった。

この段階にいたるよりもう少し前の段階、すなわち摂氏2億度くらいの時代でも、同様の高エネルギー量子はかなり豊かであったと見てよい。さらにそれ以前にさかのぼると、摂氏1億度程度の、いわゆるCNサイクルと呼ばれる最も普遍的な核反応の始まる時期があるが、この時期の温度ならイマの我々の太陽が出している温度と同じ程度であって、水素を電離させるような高いエネルギー・レベルの光子も混ってはいるが、そんなに豊かではない。

むしろ水素原子核に電子をくつけたままで、その電子をたたくことによって原子全体を飛ばしてゆく---つまり拡散させてゆくような、そういう程度のスペクトルになっている訳である。

もう一度これを逆に戻ると、このような低い温度(といっても摂氏1億度)から、長い間かかって、2億度からさらに3億度に近い所まで達する間に、ムカシ太陽の核反応の種類も次第に変り、次第に重い元素による反応へと移ってゆき、そして安定した鉄・コバルト・ニッケルなどを中心にした原子核反応の時代に到達する。

ここまでが実は発熱反応といって、反応の時に熱を出す核反応なのである。ところが鉄以上の重元素をつくる時は吸熱反応に移る。そうして、そこでウランまでの元素がすべてできてくる。この最後の、鉄以上の重元素をつくるのが、超新星現象の見られる時期である。

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