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2016年3月 2日 (水)

S30 人類はどこまで追いつめられるか?・・「灼熱の氷惑星」完結編 Hiro. Oyama

灼熱の氷惑星 (高橋実著) 第六章 6節からお終いまでの章です(the Last)
[ 灼熱の氷惑星(高橋実著)]の全てをブログ上にて転記させて頂きました。最後の方には多少『高橋実さん、あそこは少し書き過ぎましたね』という箇所もありましたが、デッドコピーをさせて頂きました。既に発行から40年が経過していますが、ちっとも古臭くない新鮮な読後感を読み手に感じさせます。
高橋実氏の続編「氷惑星の謎」も含めて、原書房様、是非復刻版を世に出して下さること、
改めてお願い致します。
 2016年 2月26日  Hiroo. Oyama(大山宏)

6 二畳紀異変と南極大陸の氷

 南極大陸の氷が、二畳紀の氷河痕跡群と一括されるべき一回の大型の重衝突の跡なのではないか? という考え方は、数個のヒントと数個の重要な条件から組み立てたものである。まず、最後に出来上がった考え方の方から先に述べよう。
 平らな平面の地図上に展開された二畳紀の氷河痕跡群は、まことに不統一であるかに見える広い範囲に散在している。しかしこれを地球儀の上に並べて見ると、ある一つの大きな円形の範囲が浮かび上がってくる。

 それが一つの重衝突の跡のように見えてくるのであり、この”円形の庭”の一方の端に南極大陸がある。読者はこの”庭”の構成を自ら心の中に描き、とくに南極大陸の位置を心像に止めるようにして頂きたい。
 その心像の描き方は、もう少し詳しく後で述べるから、自分でできれば地球儀で試してみられるとよい。いまはとにかく、この”庭”に起きた事件が 今から約2億2千万年ないし2億3千万年前の、畳紀末期 のことであるという推定(時間位置の決定)を先に記憶しておいて頂く。
 これは大雑把には“北極圏の重衝突”と区別するため、と考えておいてよい。

《 南極圏の重衝突 》

 氷だけを見て年代を推定することは出来ないのであるから、北極圏の重衝突はそれと関連する事象によって、その推定時期を決定しなければならない。北極圏の重衝突を推定した時間的位置は既述のように、今から約7000万年ないし8000万年前の白亜紀の末期であり、中生代と新生代の境目の生態系異変の時である。
 また、地学の方でその同じ編年位置にデカン高原の裂け目噴出が認められていることを、今一つの傍証と考えたわけである。
 ところが読者は問われるであろう、『何故、その白亜紀末の異変が、南極ではなく北極で起きたと決められるのか? 南極大陸の方で起きたと考えても、矛盾は無いではないか?』 と。

 この問に答えるのが、ここで考えている南極大陸を二畳紀異変に組み入れるという考え方なのである。この考え方で他の傍証事件と合せて行く事が出来るので、南極の方を先に二畳紀のものと決定した。
 北極の方はその後で決まったのである。
既述の順序は前後したけれども、このように南極大陸の方が先に推定されていた。では、なぜ北極圏の重衝突の方を先に説明したのか? 
それには私は、読者に”北極圏の重衝突の庭”の姿を、まず見ておいてもらいたかったからである。

 北極圏の重衝突の庭には、その庭への入り口の所に、グリーンランドが据えられている。日本の読者はこの庭を、竜安寺の”石庭”でも見るようなつもりで、心の中で眺めてみられるとよい。
 この姿が諒解できたら次に南極大陸に移って頂く。南極大陸は、そこではグリーンランドが果たしたと同じ役割、すなわち天体Mの大氷壁にぶつかって、大量の氷を破砕するという役目を負わされていたわけである。

 南極大陸はこの重衝突の庭の入り口側に据えられていた固い石であった。この重衝突の庭を、南極異変とは呼ばずに二畳紀の重衝突の庭と呼んでみよう。この庭の範囲をまず決めよう。それには次の三つの二畳紀氷河痕跡のある地域と、一つの南極大陸とを取り入れた円を描けばよい。
  オーストラリア大陸の西半分
  アフリカ大陸の南半分赤道直下まで
  南米大陸の南部・中南部・東南部
  南極大陸の全部

 この円はかなり大きく、地球の中心に対して張る角度でいえば、直径約117度になり、心央点は東経50度、南緯50度の附近にくる。心央点は南極ではない。心央点の位置は、後述の天体Mの進入・脱出の方向と合わせて、当時の地球の自転軸の姿勢を分析するのに重要な資料になる。
 衝突範囲を示す角度半径が大きく、北極圏異変の場合のほぼ2倍であるので、面積は4倍にもなるが、その大部分が海面であることは この衝突でのスプラッシュの分止まりを判断するのに極めて重要である。

 衝突が深い割合には、スプラッシュの分止まり(正味の地球の増水量)は小さかったように見える。大きな造山運動がこの時に、起っていないという事象と関連がありそうに見える。
 心央点(頂点)が天体Mの水圏に入り込む深さは2860Kmにもなると計算され、ほとんど天体Mの核の近くまでいく。その辺りの水温はおそらく500~600度(摂氏)、あるいはそれ以上にもなっているだろう。

《 地球進入と脱出の方向 》

 この重衝突の庭に、天体Mはどの方向から進入し、どちらへ出て行ったのだろうか? その方向は当時の地軸の姿勢(黄道に対する傾きと方向)を考えるのに重要である。何処から進入するにせよ、必らず心央点を通るのであるから、入口が判かれば軌道の進路が判かる。
 入り口は果して南極大陸であろうか? いろいろ検討してみたが、どうも南極大陸は正面入口ではなさそうだ。 読者は気付かれるであろうが、南極大陸を入口の正面とする進路は、南から北へ走ることになる。

 この進路を与えるような自転軸の姿勢は、詳しくは省略するとして、黄道面に対しておよそ60度傾きながら、かつその お尻 を秋の方向に振っていることになる。イマの地球は お尻 を夏の方向に向けている。
 当時はそれより90度向きを変えた方向にあったとなると、大変な地球の角運動量の変化を考えなければならない。また、黄道面に対する地軸の傾き方(それは既述の117度という開角の2分の1にあたる)も激し過ぎる。

 このように黄道に対して深く寝ていた地軸の お尻(自転軸の南)の方から、天体Mは地球の下腹部をその水圏におおって通過したと想像できないこともない---そういう衝突姿勢も一応は考えられる---が、この過程で角運動量の変化、特に自転軸の傾きと方向との変化を追及して見ると、傾角がますます深くなる方向へ行く。
 これが後に不都合なことを生むので、結局、南極大陸が衝突の正面にあったという考え方は”チョンボ”であろうと判定した。
何が不都合になるかというと、このような自転軸の姿勢だと、南極大陸は後々までの長い間、1年の中の相当期間を昼ばかりの連続のような超熱帯的気温の中で過ごすことになる。こうなっては氷はすぐに溶けてしまう。

 おそらく、二畳紀異変の重衝突の時には、天体Mは南米大陸の南緯40度の附近から進入し、右手に南極大陸をおおい、左手にアフリカ大陸の現在のガーナ共和国の付近をおおいながら、心央点を通ってオーストラリア大陸の方向へ脱出して行ったものと見られる。
 この時の氷塊はほとんど溶けたが、南極大陸の氷は現在まで残った。この衝突で、地球の自転軸はほとんど変わっていないと思われる。衝突の時間は前後合せて約700秒である。

7 人類は今後、どこまで追いつめられるか?

 天体Mの今後の回航で、人類が仮りにノア型異変の程度で収拾できるような異変に遭うに止まるとしても、一挙に数百メートルも浸水する海に追われて、爪先立つような狭い陸地に追い上げられるであろう。その時に人類が生き残っているとしての話であるが、世界のイマの大部分の平野は失われる。
 超大型の異変、つまり直接衝突に遭うというような精密分析が出た場合に、人類が用意する新しい箱舟は、昔と比較にもならぬ膨大なもので、綿密な配慮を極限まで加えたものになるであろう。

《 軌道の浮き上がり 》

 ノア大異変の復元図と見られるサハラ砂漠での(天体Mの)軌道分析をみると、第Ⅵ-1図に見るように、
Photo
天体Mの軌道は黄道面からわずかに浮き上がっているように見える。これはサハラ砂漠から得られる貴重な示唆の一つである。
 この”浮き上り”の概念は既述の北極圏異変の軌道検討にも、南極圏異変の軌道検討にも、すでに援用してあるのだが、このままの状態で天体Mの軌道が安定しているのなら、天体Mの核はかろうじて地球との直接衝突を外れている。
 
すなわち第Ⅵ-1図において、εがゼロになった時が、天体Mが紙面の裏から表へ、地球Eの真上を通るときであるが、δは13300Km 離れているので、地球の頭部はこの図では 2430Km までしか天体Mの水圏の中に入ってゆかない(正面衝突の場合でも、核には触れない)。
 この図は第二交点のものであるが、第二交点でこのように浮き上がっているのだとすると、第一交点では逆に沈んでいるわけである。そうして、沈んでいる時は天体Mは地球のお尻の方(南半球)へ衝突してくる。第一交点は秋の交点、第二交点は春の交点であることは前に述べた。
 天体Mは二か所で地球の引力の影響を受けて、多少離れていても長い間にはまた軌道が少しづつ変わって近づいてくる(第Ⅵ-1図のδが[0に?]近づく)かのようにも見える。そうして時には直接の深い衝突にもなるであろう。
 深い衝突があった後の摂動がどうなるのかは全くまだ判らない。

《 直接衝突はあるか 》

 深い衝突のとき、核への衝突はまずまず避けられそうであるが、深層水圏にまで入った時、高温度の熱水がくることは、注意しておかねばならない。
 大きな直接衝突でない限り、北半球がやられそうな時は南半球に逃げ、南半球がやられそうな時は北半球に逃げていれば助かりそうに見えるが、多くの人類がこのような行動をとれるかどうか、一応の救いではあるが、しかし大規模な生態系異変になることは間違いない。
 このクラスの異変に、人類はすでにノア大異変において会ってしまったのだろうか? それとも、ノア大異変よりももっと大きなものに、これから遭うのだろうか?
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 過去100万年ほどの間に、真相はなお私の仮説でもよく判らない群発性の生起のしかたがあることは、今後解くべき問題のようである。不気味な動きであることは間違いない。
 太平洋は広々としていて、過去には何の事変も起こらなかったように見えているが、確率としてはここを襲うこともあり得る。いつかこの静かな海が、巨大な事象の舞台になるのかも知れない。
   [ 灼熱の氷惑星(高橋実著) 完 ]

 転記者コメント、以上で[ 灼熱の氷惑星(高橋実著)]の全てをブログ上にて転記させて頂きました。実は、この本は手持ちの物を誰かに貸したまま帰って来なくなりました。それで、母校の広島大学の図書館に秘蔵されていると知り、取り寄せて、再読・転記をさせて頂きました。
 最後の方には多少『高橋実さん、あそこは少し書き過ぎましたね』という箇所もありましたが、デッドコピーをさせて頂きました。既に発行から40年が経過していますが、ちっとも古臭くない新鮮な読後感を読み手に感じさせます。
高橋実氏の続編「氷惑星の謎」も含めて、原書房様、是非復刻版を世に出して下さること、
改めてお願い致します。
 2016  3/02  Hiro. Oyama (大山宏)

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