Light 光技術の話・・01-20・「光りと光線はどう違うの?」

2009年5月27日 (水)

第20話、”光源の見かけの面積と指向特性の関係”。a story about "the relationship between the apparent light area and directional characteristics".

 まずは、白熱電球・シールドビーム・ハロゲン電球に共通して使用される『フィラメント光源』に関して、「指向特性がどのように形成されるか」に関して説明しましょう。
お手元に電球があれば、ちょっと虫眼鏡で拡大して見て頂けるとすぐ分かる事ですが、フィラメント光源は、弦巻バネ(つるまきばね)のように"コイル状の形"をしています。全体としては、円柱形状をしていますので、軸方向から見た"みかけの面積"が小さくて、「リンゴのように北極・南極の方向が、くぼんだ指向特性」が得られるのです。
 更によく見ると、密着巻きではなくて、隙間が開いているのが分かるでしょう?(密着巻きだと全体がショート状態で、フィラメントになりません!)
この隙間の影響に関しては次回に回すとして、
今日は、隙間が埋まっている円柱形状の光源から、「リンゴの様な形」の指向特性が、どのようにして生まれるかに関してお話します。
円柱の径が長さに較べて虫できるほどに小さい場合には、"線分"に見えます(これを、線状光源と呼びます)。線状光源を真横(赤道方向)から見ると、線分の長さがそのまま見えます。 一方、北極・南極の方向から見ると、"無視できるほどの長さの径"が観測されるだけですので、実質ゼロの長さに見えます(あたかも"点"に見えます)。
 赤道面からの角度(緯度)θ°の方向では、COS(θ)の長さに縮まって見えます。これを θ=-90°~+90°の範囲で計算しグラフ化すると、"線分"に接する"円"となるのはご存じですね。(最近はこの「COSθ則」のことを、"ランバーシアン"という言葉で表現されているようです)。
 経度方向は一緒ですから、この"円"をグルッと一周させたものが、線状光源の指向特性です。たとえれば、『中心穴が閉じたドーナツ』の形状、と言えます。
実際の円柱光源では、径は"無視できない大きさ"を持っています。その大きさは、ヘッドランプの場合、1.2Φx5mm程度で、長さの数分の1程度の径があり、その影響が指向特性に現れてきます。そのため(結果的に)北極・南極方向でも光出力が観測されることになって、『リンゴの様な形』になるのでした。
 円柱光源を真横から見たら長方形に見えます。角度を変えて、少しだけ傾いた方向から見たらどうでしょうか? "見かけの大きさ"が少しだけ大きくなったように思いませんか?
そうなのです。見える面積が増えるのです。
これを"見かけの面積"と呼びます。この見かけの面積が、指向特性を形作っているのです。
『リンゴの様な形』の、もう一つの特徴は、θ=20~30°の方向が、COS(θ)カーブに較べて、少し出っ張っている点にあるのだな、ということを覚えておいて下さいね。(疑問に感じられる方は、ピタゴラスの定理を思い出して下さい。円柱を斜めから見た長さは、円柱の高さよりも"長い"のです。) 続きはまた今度! Hiro. Oyama

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2009年5月26日 (火)

第19話、”デザイナーが目指す絵・弁理士さんが喜ばれる絵”Picture designer's vision. A picture that pleases Attorney's.

 あるデザイナーの方から教えて頂いたことです。「・・、丸いランプの絵を正確に(真円に)描いても、丸くは見えないのです。車のデザインの中では、少し釣り目に描いて初めて、丸く見えるのです。」
 もっともなお話で、今でも記憶に残っています。あえて理屈を付け加えると、「人間には、目の錯覚というものがあり、デザイナーさんは、その錯覚さえもうまく取り込み、融合した絵を理想としておられるらしい。」と感じたのです。
 特許庁の方が好まれるというのもあります。それは、『構成部品が全て一枚の絵に収まっており、少し歪んでいたとしても、全てが書き表されている絵(ある特許事務所の方)』なのだそうです。
 特許の世界は、絵画でいう"ディフォルメ(誇張)"が珍重される世界!という気がします。破断なども多用しつつ、なるべく1枚の絵で表し、部品の関連性が、重視される世界です。 我々設計者は、CATIAで3D図を描きます。知財室では、『その図でいいですから、添付して下さい。』とおっしゃっておられるようですが、弁理士さんにはとても扱い難い複雑な"絵"であり、結局は手書きで書き直すことになるようです。
 3D図は確かに正確なのですが、デザイナーさんが目指す絵でもなく、弁理士さんが喜ぶ絵でもないらしい。 原因はいくつかありそうです。
(1)、線が多すぎる。不必要な線が多くて美観を損ねる。肝心の部分が霞んでしまう。
(2)、透視図ではないので、見た時違和感を生じやすい。奥行き関係がつかみ難い。
(3)、線の太さが一定で細い。前にあるものは太く、後ろにあるものは細く、などど気をつかっていると、気が遠くなるほど時間がかかってします。

 最近、一見異なる"職場のデザイナーの皆さん"と、"知財の方"とを相手にして、お話を展開していて感じることは、デザイナーさんの絵と、特許弁理士さんの絵とは近い親戚関係であり、"3DのCADで書いた絵"とは、赤の他人に近い関係なのではないかなと、勝手ながら思うのですが、いかがでしょうか?
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こんな問いかけに対して、丁寧な返信を頂きました。
1)、デザイナーが描く絵は、考えているアイデアを"他と違う特徴の部分"を強調して表現するのです。3D図面に較べて精度は欠けますが、形が伝わり易く、人が覚えやすいと思います。
2)、時には正確さを求めて、"データを下地に"デザインスケッチを描くこともあります。その時は(おっしゃる通り)、自分で解釈を付けて、"線の強弱"や"リズム"などをつけて形を「表現」します。
3)、私は、"特徴の分かりやすい絵"を好みます。3Dデータはより現実に近いですが、その使い方によっては、人に分かりづらいかもしれません。そこで、デザイナーの出番です。『実現可能な"技術の特徴を生かした"デザイン絵』を描くことも、デザイナーのスキルの一つだと思います。
4)、製品のデザインアプローチには、2種類あると思います。一つは、デザイナーが考えたアイデアをいかに実現するか、二つは、優れた技術をいかにデザインできるか です。
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 私はピカソの絵は好みません。
抽象画というものが 体質的に受け付けないようなのです。しかし、デフォルメや、隠し絵・だまし絵などに対しては、どことなく惹かれるものがあり、『実生活の中で何か役立つのではないか?』と思っていたのですが、私にとって"特許の添付図"がまさにそれでした。
 そう思って見ると、亡くなった親父の油絵の中にもデフォルメは認められますし、簡単な挿し絵や会社内の説明図などには、強調技法が自然の内に・ふんだんに、使われているようです。
 皆さんが特許添付図などを作成なさるときの参考になれば・・と思い、本文を整えてみました。

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2009年5月22日 (金)

第12話、”2軸楕円”-そのイメージ説明。"2-axis elliptical", describing the image;

 今日は、最近頻繁に耳にされている(と想像される)”自由曲面”(フリーフォームサーフェス)に関してお話します。10年以上前から色々な方がトライされ、様々な”自由曲面”が存在し、実際のヘッドランプ設計業務にも生かされて来ています。
CATIA-V5導入以降、私の色々と試行錯誤した結果、以下に述べるような、広義の意味の”2軸楕円”が、使いやすいと思いましたので、紹介させていただきます。ちょっと複雑ですが、お付き合いをお願いします。 先に、例を示しましょう。2

(イメージはこんなものですが) 縦断面にも、横断面にも”楕円曲線”が現れる複合楕円面のことを広義の意味で”2軸楕円”と呼んでいます。色んな種類があります。
1)、{凸レンズ}のプロジェクターシステムで用いられる反射面
2)、{凹レンズ}システムで用いられる反射面
3)、{1回反射}で"拡散光帯"を作り出す反射面
4)、{ファントム(2回反射式システム)}での反射光像の形を整える反射面 などです。

1)の{凸レンズ}用が一般的に良くしられており、分かりやすいので、これからお話しましょう。プロジェクターシステムでは、光源前方にいったん反射光像を作り、一部をシェード(遮蔽板)でカットし、そのカットした光像を、凸レンズを使ってスクリーンに投射します。
それ故、
(A)、縦楕円の第二焦点は、シェード(遮蔽板)の上端近辺に位置させます。一方、
(B)、横楕円の第二焦点は、凸レンズとシェードとの中間辺りに設定します。

 横楕円の第二焦点を、凸レンズとシェードの中間あたりに設定する理由 : シェード近辺を通過した光を、凸レンズに有効に入射させるため です。 《 凸レンズに光が入らなければ意味がないので!》
このために、横楕円の大きさ(焦点距離)は、縦楕円の大きさよりも、何割か大きく設定する事になります。具体的には、
(1)、適度な大きさの<横カーブ>を1本だけ設定し、適度の間隔で”縦並びの平面”を設け、[交点]を発生。
(2)、第一焦点を、光源付近に設定し、第二焦点を、シェード近辺に設定。
(3)、二つの焦点と [ 曲面状の点1個 ] をしていすると、唯1個の回転楕円が定まります(詳細は後日)。
(4)、(1)の[交点] を通過点[ 曲面上の点1個 ] とし、第一、第二焦点の3つを用いて、回転楕円面 を設定。その回転楕円面と、"縦並びの平面"とで、<縦カーブ>を作成。
(5)、適度な間隔で設けた"横並びの平面"を設けて置き、<縦カーブ>との交点群(X,Y)を作る。
(6)、この交点群(X,Y)を使って曲面を張ると、2軸楕円反射鏡が、出来上がりです。

 但し、これだけで「光源を点灯すると求めていた(頭に描いていた)反射光像が得られる。」という訳ではありません。調整が必要なのです。
凸レンズのプロジェクターシステムは、主光路が直線で(折れ曲がっておらず)、シェードもそれに直交するような面なので、この調整はそれほど困難ではありません。要は、後での調整がやり易い(パラメトリックに動かせる)ように、点群や平面群を(予め)準備しておくのが大切なのです。
この準備が適切であれば、2)、3)、4)のプロジェクターシステム以外の反射面に対しても転用できる『2軸楕円反射鏡』 自動設定システムが、出来上がって来るのです。

《 最後に 》 2軸楕円反射鏡の出来上がりの イメージ をまとめておきます。
1)、四角ばった"お皿"のように見え、縦横に幾つかの分割線が描かれていて、その内部が滑らかな曲面で張られています。
2)、縦横の幾つかの分割線は、対応するへ意見で位置(形)がコントロールされています。
3)、第一焦点付近に光源を置くと、第二焦点付近に、横広がりの反射光像が形成されます。
4)、平面群や横カーブなどの変化に対応して、反射光像の広がり具合(程度)を変えることが出来ます。

 今後、楕円や放物の性質に触れながら、”2軸楕円の扱い方”に関して掘り下げていこうと思っています。(今日のお話は、難易度が高かったと思います、複雑に考えないで、「イメージが伝わったならそれだけで良いのだ。」と、解釈して下さい。)
 お疲れ様でした。

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第11話、”反射率・透過率・吸収率・全反射。a story about "reflectance, transmittance, absorption rate and total internal reflection."

 まず、普通の反射に関して、反射光束の"量"に関して説明しましょう。 プラスチックの板が手元にありましたら、取り出してみて下さい。無ければガラス板でもなんでも良いのですが、兎に角、ざらつきの少ない板 なら、何でも結構です。その板は、鏡を見る如くに正面から見ても、自分の顔も周囲の景色も、ほとんど映りません。 しかし斜めにして(極浅い角度で)見ると、「周囲の景色や、他の人の顔が、映って見える」 のが確認できます。
(1) 表面反射  この事は、通常の反射(表面反射)では、直角に入射した場合に較べ、『 斜めに入射した光は、反射率が高くなる 』 事を、示しています。 入射角度が大きくなるほど、この傾向は顕著で、鏡の反射率に近づいて来るので、映って見える のです。 これが通常の反射(表面反射)です。
(2) 内面反射  これに対して、透明な物質には、もう一つ"内面反射"というものが存在し、ちょっと趣き(傾向)が変わっています。 『 斜めに入射した光は、反射率が高くなる傾向 は同じなのですが、ある角度を越えて光が入射した場合には、その全ての光(光束量)が反射するのです。
 この現象が"全反射"です。
(3) 全反射と臨界角  全反射は、スネルの法則( Sinθ2/Sinθ1 = n ; 屈折率 )でもって、その臨界角が計算できます。 そのスネルの法則の式で、θ2=90°と置くと、Sinθ2=1 なので、Sinθ1=1/n、屈折率n≒1.5 とすると、Sinθ1=1/1.5≒0.7070=1/√2

( 直角2等辺三角形が、1:1;√2 。√2=1.41421356 :「一夜一夜に人見頃」、我々世代は学生の時に暗記しました。)
 通常、臨界角は、45°程度の角度となります。 ダイヤモンドでは、24.5°であり、通常45°の約半分! それ故に、ダイヤモンドは どの方向から見ても キラキラと 輝いて見えるのです。
 それはさて置き、「 ガラスの平たい板では、全反射が起きない。」 事は、ご存知でしたか? 導光板として側方から光を入射させれば別ですが、平たい板では、全反射は起きないのです。 何故か?
 それは、一方の面から入射できたのだから、それと平行な もう一方の面からは、必ず出て行ける!という訳です。但し、その光の量はというと、”斜めに入射した光ほど入り難くいし、出て行き難くい”。即ち、”透過率は極端に低くなる。(反射率が極端に高くなる)” のです。
 凸レンズなどを扱っていると、"全反射"という言葉を、たびたび耳にされることが多いでしょうが、その多くは、「 斜めに光が入射すると、反射率が増大してしまう」 と、表現するのが適切なケース なのです。
 では、全反射はどういう時に 起きるのか? ⇒ 凸レンズ・凹レンズのように、[ 表裏面が平行で無くなった場合に起こり得る。] と考えて、大過は有りません。
(4) 吸収率  ものはついでで、吸収率について説明しておきましょう。 [ 入射して来た光束量 ] から、[ 反射されて行った光束量 ]と[ 透過して行った光束量 ] の二つを差し引いた"差分"が、[ 吸収された光束量 ] です。
入射した光を[ 1 ]とすると、1=反射率+透過率+吸収率 ( 至極、当たり前の話でしょう?
 ゴチャゴチャと説明して来ましたが、
    大切な事をまとめて置きましょう。
1)、斜めに入射した光ほど反射率が高くなる。《 アルミ蒸着してないのに鏡のように景色が映る。》
2)、凸レンズ・凹レンズを使う場合に、全反射現象が起こり得る。《 ガラスの平たい板では、全反射が起きない。》
3)、ヘッドランプなどで、全反射が問題視されるような設計状態では、反射率が相当大きくなっており、《 全反射がたとえ起こっていなくても、大問題であること。》

 車体のキャンバー角・スラント角度が大きくなったとしても、レンズ面(前面レンズ:透明な覆い)には、なるべく直交方向に光を入射させられるようなランプ配光設計が、好ましいのです。
キャンバー角度やスラント角度は、出来れば30°程度以内に留めたいものですね(出来ることならば、ですが、、。)
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 最近使用されている"配光シミュレーション ソフト"の中には、スネルの法則は勿論、入射角度に対応した、反射率・透過率・全反射現象・・も捉えられるように、組み見込んである模様です。 ただ、自動で処理されるため、使用者には『 何故、光束量が減ってしまったのか 』分からず、悩みを与えてしまう"キライ"もあるようです。

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第10話、”反射の法則”It is a story about the "law of reflection".

何だ、そんなこと、わざわざ説明しなくても、常識だよ。』と、思われるかもしれませんが、意外に使いこなせている方は少ないようです。
反射の法則は、中学校の理科の教科書で最初に教わるものであり、頭の中では、皆さん理解されているのですが、その知識を、実際の灯具設計の中で、生きて活用(応用)されている方は、意外に少ないようなのです。
 そういう私も、CATIA で "3D絵" を描く練習を始める以前は、この”反射の法則”を、十分には理解出来ていなかったように思っています。 その理由は、幾つか挙げられます。
1つ目は、光線が、元々見えないもの である事。
2つ目は、光線は大きさを持たない幾何学上の概念(出発点と進行方向[ベクトル]を持つ半直線)であって、現実に我々が認識する”光線”とは違いがある事。
3つ目は、3次元空間で起きている現象なのですが、どの教科書に於いても(説明を簡単化するため)、2次元断面での説明がなされている事。
 こんなところが、応用力を阻害しているように、私は思うのです。3次元空間で、反射の法則を説明してみましょう。

 まず反射面 ですが、これは平面です。もう少し詳しく言うと、曲面に反射点で接する微小接平面を意味します。(CATIAなど、3D-CADでは、微小なるものを見える形に誇張して四角い平面記号で表すのです)。
 では、反射点は、というと、鉛筆の芯の大きさを持つ半直線(光線)が、平面と交わる"交点"の事です。この交点で接する仮想の平面が、”接平面”なのです。
入射光 : その交点に向かって進んで来る光線のことを、"入射光"と呼びます。
反射光 : 反射して(その交点を新たな出発点として)遠ざかっていく光のことを、"反射光"と呼びます。

 なんだか、もったいぶって説明を複雑にしただけのように感じられるかも知れませんが、もう少しの間、辛抱してお付き合い願います。
法線   : 交点を通り、接平面に直交する直線の事です。( ここで一つ重要なポイントは、接平面が定まれば、"法線"も唯一つ定まる。逆に、"法線"が定まれば、"接平面"が、唯一つ定まる。という事です)。
 このような厳密な定義(説明)をすっ飛ばして、中学校の教科書では、反射の法則が、絵(2次元断面の絵) として、説明されているのです。 その"2次元断面"を、上と同様に厳密に説明してみましょう。
『 法線を含む平面であって、同時に、入射光も反射光も、その中に含む平面の事を、"2次元断面"という。』 のです。
この事が理解して頂けるなら[ 3D の CAD図 の中に"曲面"があって、そこに"光線"が入射して来て"交点"が定まり、その交点での"接平面(=法線)"が定まり、反射光が定まって、交点から遠ざかって行く] という"反射の法則"が、「 生きて動く法則 」 として、納得して頂けるのではないかと、思うのですが、どうでしょうか?
 CATIAの操作上は、以下の手順が合理的です。
(1)、入射直線と曲面との交点を求める。
(2)、その交点での曲面の法線を求める。
(3)、入射直線を、その法線で、反転する。⇒ これが反射光!
 交点の方が先に定まっている場合には、交点での法線も既に定まっていることになるので、この場合には、
(Ⅰ)、光線の出発点を法線で反転する。(反点)。
(Ⅱ)、交点と(反点)とを、線で結ぶ。⇒ これが反射光!という2ステップで、反射光が求められます。 この操作を繰り返すことで、反射光像が、最も高速で(合理的に)、シミュレーションできるのです。

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第 9話、”立場を代えて『ランプ』を見る(てんとう虫)”Opposite situation, see the "head-lamp" [transformed vaipa, observe] that is a story.

 ある人から、次のようなコメントを頂きました。『・・、第 4話を読ませていただきました。私にはデザイナーや光学設計のセンスがないのでしょうか?テントウムシの眼(世界)にはなれませんでした。・・』
まことに正直なご感想であり、コメントして頂いたことに対して、有り難く思いました。補足の意味を込めて、今日はそのお話です。
 大体において、「はい。てんとう虫になって!」と言われて、すぐにその世界に入れる人は、20人に一人か二人くらいでしょう。頭の中で、自分を小さくするのは、難しい事なのです。それだったら、逆に、"その小さな世界の方を、大きくして見ればいいじゃないか!" というのが、ポイント(ノウハウ)だったのです。

 灯具の中に入り込むためには、自分を小さくしなければなりません。それは、非常に難しいことなので、灯具の方を建物のサイズぐらいに拡大して、『 その中に自分が居る 』 と 考えるのです。( 大抵の設計者やデザイナーの方は、絵画に興味をお持ちなので、第 4話では、パリの街角を描いた油絵をヒントにして、その事を示唆して見た訳でした。)
 このポイント(ノウハウ)を会得すると、S字マークを胸に付けたスーパーマンになって、ニューヨークのビルディングの林の中だって飛び歩くことも可能ですし、""まで行って、そこから地球を見ることも可能になりますね。( この場合には、非常に大きな世界を、自分が見れるサイズにまで、"縮小して見る"こと、を意味しています。)

 ”テントウ虫の眼(世界)”になるもう一つのポイントは、『 てんとう虫は、重力の方向を 無意識の内に 知っている。』 ということです。それによって、灯具内の何処に飛んで行っても、極自然の内に、『上下方向はこっち 』、という"重力座標"が頭の中にあるのです。
『光源が斜めに傾いて見えるでしょう?』 と、問いかけた時に、非常な違和感を感じられたことと、思います。[ 上下方向はこっちだ ] との、暗黙の約束事が伝わったかどうか、というお話だったのです。
 飛行機のパイロットは、この感覚を身に付けておられるはずで、その眼があるからこそ、大空を飛びまわる事が出来るのだと思います。 少し訓練すれば、灯具の中を"てんとう虫"になって飛びまわることは、お茶の子歳々となるでしょう。
 但し、疲れますよ、たびたび(頻繁に)"スーパーマン"や"テントウ虫"に変身して、大空を飛び回っていると、、。

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2009年5月21日 (木)

第 8話、”光と光線とはどう違うのでしょうか?”(拡散光)"Because the difference between the light and the rays would?" (Diffuse)

 ある人から質問を受けました。『光り光線とはどう違うのでしょうか?』 という質問です。面白い質問なので、ちょっと、議論してみましょう。

"光り"とは非常に広い概念であり、学問・芸術・生活一般のいたる所で用いられています。ランプや灯具を設計・販売する我々は、この"光"を商売のタネにしている訳ですが、余りに広くて様々な意味を持っているために、少々使いにくいのです。
 そのために、前後に修飾語をくっ付けて、内容を限定して用いることが、多々あるのです。例えば、黄色い光、赤い光、直接光、反射光 ・・ という具合です。
"光線"という場合には"線"の方に重きがあって、『光りが直進する』事に、重点を置いた言葉なのです。矢で射るかの如く強烈に、真直ぐ進んでいる光の事を"直射光"という呼び方をしますが、これは"光線"とほぼ同義語と考えていいでしょう。
 直接的に光が届いた(進んで来た)時には、間接的に届いた場合と区別して、"直接光"と呼ぶ場合もあり、これも、光線という言葉にかなり近いと言えます。 では、間接的に(1クッション置いて)届く光を、間接光と用いるかというと、どうも違うようで、間接照明、直接照明という具合に、"照明"という言葉に付けることが多いようです。

 話を光線(直射光)に戻すと、それと対になる形で用いられるのは、"拡散光"という言葉でしょう。私がたびたび議論に持ち出す"反射"という言葉を付けて、拡散反射光と、その意味を より明確化する場合もあります。
何だか、言葉の遊びだけをやっているようなイメージになってきましたが、逆に、私から質問してみましょう。「あなたが今見ている(ひかり)は、光線(直射光)でしょうか?それとも、光(拡散光)でしょうか?」
 ギラギラした太陽を見つめていたり、ヘッドランプの光をまともに食らっているのでなければ、拡散光が貴方の目に届いているのです。 身の回りのほとんど全ての物は、拡散光によって"そこに存在している物"として、認識されているのですね。

 光≒拡散光 であって、"光線"という場合は、多分に幾何学的要素を含んだ言葉 と言えるでしょう。
 ランプの内部は"光線"で一杯ですが、貴方の身の周りは、"光り"で満ち満ちているのです。( ちょっと キザっぽかったかな?)

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2009年5月19日 (火)

第 7話、”ガラス管の反射光像” is a story about "reflected image of the glass tube".

 昔はある条件の下で、ランプの中の"光線像"を見ることができたのです。HID (放電灯光源)が世の中に出回る以前は、ハロゲン電球全盛の時代でした。そのハロゲン電球では、"反射光像"を、いとも簡単に 観察することが出来たのでした。 どうやって?
12Vで点灯する代わりに2~3Vで点灯すれば、見えたのです。HIDは放電灯バルブであって、ある電圧以上の電圧が加わるまでは点灯しません。一旦点灯すると、いきなり稲妻光 が発散されるようになります。
 これに対してハロゲン電球は白熱電球の一種なので、低電圧で点灯すると、赤く熱せられたフィラメント光源の近くに、微弱な"反射光像"が(まぼろし)の如くに現れ、観測することが出来たのです。
それはガラス管壁で反射された"反射光像"でした。非常に弱い光なので、直接目に入れることが出来たのです。
 光線も、弱い光なら見ることが出来ます。太陽光は強烈な光線なので、『見た時は(眼が)死ぬ時』 なのですが、弱い光である夜空の星は、(光線なのですが)見ることが出来るのです。
 私は経験ありませんが、宇宙空間であっても、多分遠くの弱い星の光は見ることができそうです。("ゴミ"や空気がほとんど無いので、ギラツキ感は激しいと予想されますが、見ることは出来そうです。)
でも、『走っている光線を"横"から見ることは出来ない』事実には、変わりはありません。

 "光線(銃)の光が見えた時は死ぬ時(第 6話)"の補足説明として書きました。

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2009年5月17日 (日)

第 6話、”その光線が見えた時は死ぬ時!”When you saw the light, that when you die !

 ちょっと物騒 な表題ですが、光線は見えないもの なのです。劇画の世界では"光線銃"から発射された光線が、さも"もっともらしく"書いてあります。しかし あれは空気中の"ゴミ"が見えているのであって、"元の光線"自体が見えている訳ではありません。
 絵画の世界においても、見えないもの・透明なものを描くのには 苦労されるようです。
もっとも、苦労するからこそ 出来あがった時の"完成の喜び"も大きく、他の人の共感を呼ぶのでした。
 ヘッドランプ の光も本来は見えません。機能的観点からも、見えて欲しくない(見て欲しくない)ものなのです。 見てほしいのは、透明な前面レンズの方であり、車のボディーラインの中に溶け込んで、光り輝いているランプ の方です。
但し、光線が見える場合があります。それは、その光線の進行方向にちょうど自分の眼が在った場合です。それは、光線銃からの光なら、死ぬ事を意味し、ヘッドランプからの光なら、面食らう( 目がくらむ )ということになります。
 話はとりとめもなくなってしまいましたが、第 4話・第 5話での”反射光像”は、見えないもの描いて、お見せしたのでした。

 反射光像は見えないものなのだということを、改めて心に留めておいて下さい。 それ故に、『半透明のスクリーン』を垂らしたり、『水蒸気をこっそりとランプ内に』振り撒いたりして、雲”の如くに お見せしたのでした。
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  参考までに、ある技術の重役さんから、「・・コロイド溶液・埃や煙、霧等の存在する空気中に光線を通したとき、レーリー散乱により生じるチンダル現象で見える光の帯は、『光線が 横から見えた』 と言えないのかな? 確かに見えるのは、光を散乱する微小物質であり「光線」そのものではないけどね・・」というコメントを頂いております。( 感謝!)

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2009年5月15日 (金)

第 5話、”異次元世界の同時表示”。It is about "the simultaneous viewing of different dimensional world".

 『放物面は楕円面の特殊な1形態です。』というと、納得できますか? 似たような例では、『平面は球面の特殊な1形態。』と言うのがあります。半径無限大の球面を描くと、それは"平面"です。この事は、『地球の地面が平たく見える。』という事を、数学的に(厳密に)言っただけなのです。
楕円の話に戻って、楕円には第一焦点と第二焦点とがあり、第一焦点に光源を置くと、第二焦点に光が集まります。その第二焦点を無限遠方に置いたものが放物面なのですね。
 無限遠方にスクリーンを置いたのでは、飛行機に乗って飛んで行ってもスクリーンの見える位置にたどり着けませんので、適当な距離、例えば10m先とか25m先とかにスクリーンを置いて、自動車用ヘッドランプの配光シミュレーションは実行します。
 前回(第 4話で)、"テントウ虫"になってもらって、ファントムフード(楕円を対に組み合わせた反射鏡のニックネーム)の中で、あちらこちらを飛び回って見て頂きました。もう一度 あのテントウ虫に戻って、"半透明のスクリーンが垂らしてあった辺り"まで、飛んで行ってみましょう。Zu3 

なにやら十字スクリーンの先に空間があります。そこが放物面の世界でした。放物面の焦点位置は、今 停まっている"スクリーンの十字印"の辺りにあり、そこに出来ている反射光像を受け取って、異次元の"大きなスクリーン"に向けて、反射(投光)しているのです。
 そばに出来ている反射光像を手で触ってみて下さい。""みたいで 手がすり抜けたでしょう?でも そこに実際に"像"があるので、これを、"実像"と呼びます。
 反対に手で触ろうとすると、見えない壁に邪魔されて、像に触ることが出来ない像の事を、"虚像"といいます。放物面の世界では、実像もしくは本物の光源、どちらでも良いのです。 1_2

 乱暴ですが、そこから光が出て来ていればいいのですから、虚像からの光でも同じように扱えるのですが、ここまで言うと、混乱するでしょうから、虚像の事は今は忘れて下さい。
とにかく、手で触れる(触れそうな)実像が焦点付近にありました。その雲みたいに光る物体を新たな光源として、2回目の反射作用を担っているのが、第二反射面であり、そのシステム( 実光源と楕円系面と放物系反射面のセット )のことを、"2回反射システム"と呼んでいます。テントウ虫の状態では、放物面が作っている像は見えないでしょうから、一旦人間の眼に戻って下さい。半径25mの球面スクリーンが見えてきましたか?
 こんな作業を繰り返しながら、配光設計作業は行われているのです。イチイチ、テントウ虫になったり、人間様の眼に戻ったりしていたのでは煩雑で大変でしょう。( 気が狂っちゃう位、作業時間を食います!)
 CATIA の同じ画面上に同時に書いてあって、それらをちょっと目線を動かすだけで両方が見比べられるなら、配光設計作業はずっと楽になると予想されます。Screen

 この図は、その両方の実像を一緒に自動描画するシステムの絵です。(CATIA-V5)  実光源を動かすと、楕円が作る実像も、放物が作る実像も、同時に動きます。 楕円の大きさを変えたり、放物面の向きを変えたりすると、各像の方も、それに連動して形や向きを変えるのです。
 随分と変わった世界のお話をしてしまいました。手塚治虫の漫画の世界に紛れ込んだよう感覚を感じられたなら、このお話は大成功なのですが、如何でしたか?

( 恥ずかしながら本日、初めて、"写真付き”のブログにトライしました。文章と写真とが合わず、仲々難しいですね。頑張りま~す。)
作成、2009 6/15 Hiro. Oyama
修正、2017 7/20 Hiro. Oyama

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