平頂海山の分布と成因・・氷惑星からの氷群が頭をチョン切った
ギョー(平頂上海山):比較的平坦な頂を持ち、深海底から1,000m以上の高さがある海山。19世紀の地理学者Guyotにちなんで、H.ヘス(アメリカ、1906年~1969年)が命名。当時は成因が不明だった。現在では、ホットスポット上の火山が、プレートの運動によりホットスポットから離れると火山活動ができなくなり、侵食作用によって頂上部が削られていく。そうして頂上部が平になった火山島が、それを載せている海洋底がだんだん深くなるに従い、海面下に没してできると考えられている。
どの文献を読んでもまだこんな説明文が横行しているのですね。
学者の皆さんは、自分の目で確かめるという習慣がないのでしょうかね。
今日は、「浸食作用によって頂上部が削られ」たのではなくて、
”氷惑星から地球にもたらされた氷群が頭をチョン切った”のだという高橋実説
(「灼熱の氷惑星」「氷惑星の謎」)を概説してみせましょう。
Replogle ”World Ocean”地球儀には、平頂海山が幾つか記載されています。
まず、その平頂海山名を列記しましょう。
アメリカ西海岸沖に、 エルブン平頂海山、
中央太平洋海盆(ハワイ諸島の西)に、2つ、
ケイブジョンソン平頂海山、 ヘス平頂海山。
ニュージーランドの東に、 ボロンス平頂海山、
オーストラリアとニュージーランドの間に、2つ、
タウボ平頂海山、 ガスコイン平頂海山。
南アフリカと南極大陸との間に、3つ、
オビ平頂海山、 レナ平頂海山、
ディスカヴァリィ平頂海山。
アフリカのモロッコ沖に、グレイトミーティア平頂海山、
まさか、合計9個も記載されているとは、ビックリです!
ついでに、
”World Ocean”地球儀に記載されている海山の名前を列挙しておきましょう。
カリフォrニア海山、ヘンダーソン海山、ウェルカー海山、
パーカー海山、カムストック海山、ハリス海山、
天智海山、仁徳海山、応仁海山、桓武海山、
カーン海山、マップメイカー海山群、メンデルソン海山、
マカロフ海山(日本沖)、オーストラル海山列、
イセリン海山(南極沖)、マリーバード海山(南極沖)、
スピス海山、メルツ海山、ミーテーア海山、ウースト海山、
サピオラ海山(ウルグアイ沖)、モンタニュー海山、コロンビア海山、
グルーノ海山(ブラジル沖)、クリロフ海山(モーリタニア沖)、
プラート海山、コロラド海山、セイヌ海山、ジョセフィン海山、
ナッシュビル海山、ハードマン海山、ゼンカー海山、
モード海山(南極沖)、ウヤンドット海山(南ア沖)
海山の有名なものの数は、35個が記載されていました。
35個+9個=44個ですから、なんと、5分の1(2割強)が、
「頭が平らだ。⇒平頂海山!」と認定されているのでした。
これって多いと思いますか?
平頂海山のグーグル定義は、「海洋底との比高が1,000m以上の孤立した円錐形の山は海山(Sea-Mount)と呼ばれ、特に頂部が水深200m以深にあって平坦なものをギヨー(平頂海山)と呼んでいる。」
とありますので、35個の海山の中にも、明らかに「頭が平ら」だと判定できる海山は、もっと沢山あるのだろうと容易に推定出来ますね。
現実には、大小合わせると、200体とも300体もの平頂海山があるそうです。
【 実際に、これら海山の群れを、
グーグル地図にて観察すると、どれもこれも『皆、頭が平ら 』
であろうと、私には見えるのですが、如何?】
高橋実著の「氷惑星の謎」の中(P106)には、
『平頂海山は、そうでない海山が平面的に群れているのに比べると、やや線状に列をなして分布しているように観察される由である。そういう線が3つほどある。
一つは、天皇海山群であり、他の二つは、
ハワイ諸島西方から南鳥島へと続くネッカー海膨の上に並ぶものと、
マリアナ諸島からマーシャル諸島へと並ぶ線であるという。
その他に、目立つものとしてアラスカ湾に10個の平頂海山があり、
更に、カリフォルニア沖の海域に2個の平頂海山があるという。』
という既述があります。
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